F _MASTER'S EYE

力学

運動方程式を使った問題1

コレを作るかどうか迷ったんですが、ここまで学んだ概念をどう問題に適用していいかわからないというのも面白くないでしょうから、少し練習してみましょう。

問1:図31のように、三角台上を質量m[kg]の物体が初速度v[m/s]でx軸と逆方向へ上っている。このとき台と物体との間に摩擦力は無いものとする。小物体mの加速度を求めなさい。

図 31: 三角台上の運動
三角台上の運動



解答

今回問われているのはズバリ加速度ですね。ということはすぐに運動方程式が使えないかどうか考えてみましょう。もちろん力をすべて描くことが可能ですので、運動方程式が使えます。

では手順に従って…やってくださいね。手順4まで終わった段階の図は図32となります。

図 32: 力を書き込み軸を設定し、力を分解したもの
力を書き込み軸を設定し、力を分解したもの

32のように出来たでしょうか?加速度$ a$[m/s$ ^2$]は軸が斜面下向きに設定してありますので、当然そちら向きになります。では$ x$軸方向の運動方程式を立てましょう。まずは

$\displaystyle ma =$ (17)

でしたね。ここまで書いておいて$ x$軸方向に働く力を見つけましょう。 $ mg\sin \theta$しかありません。ですから式(17)の右辺に代入して

$\displaystyle ma= mg \sin \theta$ (18)

となります。ですから求める加速度$ a$[m/s$ ^2$]は

$\displaystyle a=g\sin \theta$ (19)

です。簡単ですね。ちなみに必要ないですが$y$軸方向では加速度運動はしないですから力のつり合いの式を立てましょう。

$\displaystyle N=mg\cos \theta$ (20)

となります。このようにとても簡単に加速度$ a$も垂直抗力$N$も求まります。速度$ v$があろうと無かろうと、運動方程式には全く関係ありません。運動方程式は力と加速度の関係式ですから。速度$ v$があっても、むりやり力に変換するような行為は絶対にやめましょう。

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Copyright (C) F_Master All rights reserved. 更新 Monday, 21.05.2012 10:19 pm

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