では、ここで物体に仕事をされたかどうかを皆さん自身に判断してもらいます。とても簡単ですよ。さぁやってみましょう!
以下のそれぞれの図17〜20において、上段の状態の物体mに何かしらの動作が行われたり行われなかったりして(中段)、下段の物体mの状態になりました。ではそれぞれの図において、その?の部分で物体は仕事をされたか答えなさい。
(ただし、もし仕事をするために外力を加えるとしたら、一方向のみから一度だけ加えるものとします) |
仕事をされたかどうかは、「物体の運動状態が変化したかどうかを確認すればよい」のでしたね。ということで順に見ていきましょう。
図17は物体の速度がからに変化しています。つまり「速度変化が起こった」ということは「加速度が生じていた」ということになります。当然「加速度が生じていた」ということは「力が発生していた」ということ。力が発生していて、物体が移動しているのだから当然「仕事をされた」ということになりますね。この論理展開(話の道筋を正しく追うこと)が出来てれば最高ですが、まずは「運動状態がからに変化している」ということに気付けたかどうかが重要です。それさえ気付けていたら、正解です。
図18は?ボックスの前後で速度が変化していません。「運動状態が変化していない」ということは仕事はされていません。
図19は速度変化が起こっています。ですから物体は仕事をされていますね。当然仕事をした外力は軸負方向へ力を加えました。
図20でも止まっている(速度0)の状態から速度まで変化しています。つまり外力が働いたということであり、仕事をされたということがわかりますね。
どうだったでしょう?仕事をされたかされてないかは簡単に判断することができたのではないでしょうか?実際にとても簡単です。もしできてなかったのなら、もう一度見直してみてください。どこに注目すればよいか、そしてどうしてそこに注目するのかがわかると物理はとても簡単で、そして楽々と問題を解くことが出来るようになります。