実は はすでに で説明が終了しているようなものなのですが…、しかし のような式はこれからもしょっちゅう見ると思いますし、敢えてここでもう一度取り上げるのもありかと思い、書いています。
では に関して考えてみましょう。これは上でも言いましたように の内容と全く同じです。「因数分解の意味」に戻るつまり
という2式の交点を求めるものです。正確には「y=f(x) とy=0
との交点のx座標が求まる」のでしたね。そのときの
座標が知りたければ、改めて
か
に代入するのですが…、当然
に決まっています。
ところで、数学を習いたての方は が何故関数なのか、もしかしたらイメージし辛いかも知れませんね。ではとりあえずそこからお話します。
という式を定義します。これは は の関数で、その関数の形は と表されているという意味を有します。 というのは、いかなるxを代入しても常に(出力)値が0 である点の集合ですよね。出力値と言っているのは結局y座標のことですよそういう集合って何を表すのでしょうか?図32をご覧ください。
そうですね。任意の を代入しても常に0 となる関数が表すものはx 軸そのものです。グラフを見れば一目瞭然です。
つまり が何を語っている式かと言いますと、「y=f(x)とx 軸との交点のx座標を求めよ」という内容なんですね。では具体的に を決めて考えてみましょう。例として先ほど挙げた
という式を考えてみます。まずは平方完成してグラフを描いてみましょう。
描けましたね。ではこの のグラフとx軸との交点はどこでしょうか?
出ましたね。
つまり
という方程式を解くと式(17)を満たすx を求めるという作業、 という2点が求まるわけです。では(17)を解くにはどうしたらいいのでしょうか?次の「因数分解は何故するのか」に行きましょう。
ここで突然「方程式」ということばを出したせいで驚かれた方もいらっしゃるかも知れませんね。等式中の文字にある値を代入したときにだけ成立するような等式があるとき、その等式のことを方程式と呼びます。
という式においては、 に無限の値を代入でき、その結果もまた1対1対応で無限に出てきますが、 においてはこの等式を満たすいくつかのxのみが得られるだけですので、こういう式を「方程式」と呼びます。
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