動物細胞の代表例として赤血球を扱います。
高張液のときは、「細胞外液」のページでもご説明しましたように、細胞外液の方が濃度が濃いので、浸透圧は細胞内液側から細胞外液側へとかかっています。
浸透圧とは溶媒の移動の割合のようなものです。大きければ大きいほどたくさん溶媒が移動します。この場合の溶媒とは水ですので、つまり浸透圧とは水を移動させる力のようなものということになります。
細胞内部から水を外液へ移動させたら赤血球はどうなるでしょう?簡単に想像がつきますね。
水が外へ移動するため、半透膜を移動できない溶質が残り、結果としてしわしわになって小さくなります。もちろんなくなったりはしませんよね。
では低張液のときはどのようになるでしょうか?今度は細胞内液の方が細胞外液よりも濃度が濃いわけですから、赤血球の膜である半透膜を通して、細胞外液中の溶媒(水)が赤血球内に入り込んできます。
そうすると、どうなるかコレも簡単にイメージできるはずです。そう、どんどん膨らんでいきますね。
そして赤血球を取り巻く細胞膜がその膨張に耐え切れなくなると…もちろん割れます。それが溶血です。
案外簡単ですね。等張液の場合は変わらないので、あえて説明したりはしません。ではこれらのイメージを持ったまま植物細胞の浸透圧を考えていきましょう。
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