さて、折角摩擦力も出てきたことですし、本当はもう少し先で色んな種類の力が出たあとでこの「力のつり合い」に関して語ろうと思っていたのですが、ここで先に語っておいて後々ご紹介する色んな種類の力が出てきたときに「あぁ、こういう力もあるのか〜」と理解してもらうのも一つの手だなぁと思いましたので、あえてここで「力のつり合い」をご説明致します。
まずは力に関連する項目の確認から。
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でした。これは大丈夫ですよね?もし分からなければ、「力とはどこに発生するのか」のページから見直してみてください。
さて、力が働くとどうなるのでしょうか?これに関しては少々「力とはどこに発生するのか」というページで触れましたが…
力の発生場所に飛びますか?そう、物体が動くんでした。
図2をご覧ください。物体の上に星をまとった矢印がありますね。今後はコレが加速度を表す矢印になります今回は関係ありませんが…。このように物体に力を加えると、物体が加速度運動をし始めます。
ではこの運動をさせないためには、図1の物体に対してどの方向にどれくらいの大きさの力を加えなくてはならないでしょうか?
力はベクトル量ですね。方向と大きさを持つわけです。ですからちょうど同じ大きさで逆方向の力を加えてあげると物体は運動しないわけです。実際は力がつり合っていても等速度運動はできますが、まだそれは考えなくていいです。今図1の物体には軸方向へ[N]の力がかかっていますから、それと同じ大きさで向きが逆の大きさの力[N]を加えてあげましょう。
つまり式(1)のように表される[N]の大きさの力を軸の負方向へ加えると、物体に働く力は軸方向においてつり合っており、物体は動けずに止まっているわけです。
逆に言うと「静止している物体に働く力は、その静止している方向に関してはつり合っている」わけです。この言い方には多少の裏を含みます。
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ですから、図1に関しても鉛直方向を見てみますと物体は静止していますから、物体に働く力を水平方向(軸方向)と鉛直方向に関して全て描いてみますと
となります。水平方向には力がつり合ってないから運動しています。しかし、鉛直方向では力がつり合っているから静止しているんですね。(逆に言うと鉛直方向へ運動していないから力がつり合っているとわかるわけです。)ですから
となります。
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