「速さ」とは一体何なんでしょう?まさか「速度」と「速さ」は一緒じゃないの?なんてこと言ってる人は…当然いませんよね?
「速さ」とは「速度」の大きさのことを言います。「速度」はベクトル量ですよね。向きと大きさを持った量でした。その大きさの成分だけのことを「速さ」と言います。つまり方向が無いわけです。
今バイクに後ろに乗ってる人が私に声をかけてきたとします。「隣の車、私達よりも時速50kmくらい速いよ!」と行ったときの「50km」は速度でしょうか?速さでしょうか?
方向はわかりませんから、この場合の「50km」は「速さ」です。では実生活においてこの「50km」を速度にするにはどうしたらいいのでしょうか?それはさっきの会話が「隣の車、私達より品川駅から東京タワー方向へ向かって50kmくらい速いよ!」という内容だったらこの「品川駅から東京タワー方向へ50km」は「速度」になるわけです。方向と大きさの両方を示されたからです。まぁ、あまりこのような使い方はしませんけどね。
つまり、「速度」は方向と大きさを持っていて、その「速度」の大きさが「速さ」になるわけです。
このように、方向を持たない「大きさ」のみを示す値をスカラー量と言います。ベクトル量の対義語です。実生活では質量やお金、身長などがそうです。方向が無いものがスカラー量と考えてもらって結構ですよ。
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