相対速度および加速度が苦手な高校生は結構いますね。その大きな原因は、やはりベクトル量の認識不足だと思います。そもそも物理が苦手なのはこれが大きな原因だと思いますが…。
しかし、逆に言うとベクトル量さえ分かれば、割とすんなり理解できる内容です。是非「力学」の「速度とは」から読んでいただきたいと思います。
さて、教育とは受け継がれるものです。私の中の情報もまた先人の多くの知恵と工夫をなされたアイデアを吸収することにより構築されたものです。その中の情報を私の中のほかの情報と結合し、工夫し、そして創出して、ここに発現させています。
これから書く相対速度のお話は、基本的な概念に関しては故 前田和貞先生の相対速度の概念を踏襲したものですが、私自身は彼の授業を教わったことはありません。「まえがき」でも書きましたが、「標準問題精講」内の前田先生の考え方に大きく影響されたことに依ります。しかし、少々改良の余地があったため手を加えた形で紹介させていただきます。
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