以前から、どうも化学や物理が出来ない人は分数のイメージがとてつもなく弱い人が多いと思っていました。そこで、小学生のときから何度も何度もやってきている分数について説明します。
本当にケーキに見えませんね。希望があれば本気で描きます。分数の基本的な定義は「分母の基本単位量(普通は1)に対する分子の値」です。これではイマイチしっくりときませんね。そこでイメージを交えて解説します。
物理の速度へ戻りますか?今ホールケーキが1個あったとしましょう。図28にそのケーキを示します。ケーキに見えるか見えないかが問題ではありません(^^)。さてそのケーキを8人で分けることとします。さて一人分はいくらでしょう?
本当にアホな質問ですが、これがあとあと効いてきます。何アホな問題を聞いているだろう?と思ったことでしょう。そう、すぐに答えは出ますよね。
さて、式(27)で求まった とは何を表していますか?…もちろんすぐに答えられますよね?一人当たりのケーキの個数です。答えられなかった人は単位を示してもわからないでしょうか?おそらく化学や物理が苦手な人はこの単位が読めていません。
では単位の読み方を考えてみましょう。単位は分母が基本です。そこで式(28)ですと、分母の単位が[人]、分子の単位が[個]ですから、「1人あたりケーキは何個か」を表していることになります。
物理の速度 の単位は[m/s]ですから、「1s(秒)あたり何m進むか」という値ですし、電界 の単位は[N/C]ですから「単位正電荷+1C(クーロン)あたり何N(ニュートン)の力が生じるか」という値です。単位をきちんと読めてこその理系です。しっかりとマスターしましょう。
ところで、式(28)からはまだ読み取ってほしい情報があります。それは「8人で割ったにもかかわらず、結局求まるのは1人あたりの値」ということです。つまり、分数は結局割合を求めているわけですから、何かの単位で割ると、結局ちょっと定義が回りくどいですが、これは単純なことです。人で割ったら一人あたりが求まり、犬の数で割ったら一匹あたりが求まり、本の冊数で割ったら一冊あたりが求まるといったことです。その単位の基本量1に対する分子の単位で示される量の割合が求まるということなのです。
これは実はとても大事なことです。何故分母の基本単位量あたりと考えるのでしょうか?(別に特別なことは言ってませんよ?1個のケーキを8人で割ったら、求まった というのは1人あたりのケーキの個数と表しますよね。何故ですか?ってことです。)
実は分母の基本単位量あたりで出しておくと(今回は1人あたり)、では3人では?と聞かれたらその3倍、10人では?と聞かれたらその を10倍しておけば瞬時に求まるからです。
つまり、速度も電界も基本単位量(1[s]や1[C])あたりの分子の単位の値([m]や[N])を求めておけば、数学や物理、化学でよく出てきますね。「任意の」とは「どんな」という意味です。任意の値(例えば3[s]や [C])であっても、すぐに掛け算で求められるから便利なんです!この考え方とても重要ですよ!
しかし分数の考え方で、上の単位から読む方式が使えない場合があります。それが単位のそろった「割合」です。この場合の割合とは「ある基準の値に対して、対象の値は何倍にあたるのかを示す量」のことです。もちろん上の分数の考え方も割合なのですが、この単位が等しい割合は、単位が無い割合で有名なのは[rad](ラジアン)です。角度の単位ですが、比ですから無次元(単位なしという意)です。でもそれだと何を表しているのかわからないからとりあえず[rad]という「角度ですよ」という形式で表しているのです。単位の出てこない割合なのです。では例を見てみましょう。
長さ1[m]の生地があります。その生地から長さ10[cm]のリボンは何本取れますか?という問題、小学生のときにやりましたよね?この問題の場合
物理の「加速度」へ戻りますか?となります。単位が出てきませんね。当然です。同じ単位で割りましたから。つまりこれは先ほどの分数のように単位からは一見分かりませんが、それでも考え方は同じです。結局は分母に置いた、基準となるもの(今回は10cm)に対して、現在比較された分子はどれくらいか(今回は10倍)という割合が求まるのです。モル濃度に戻る
割り算は実際問題を解く上で、この上なく重要でかつ有益なものです。しっかりとマスターしておいてください。
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